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title: "Blueskyの一ヶ月前史"
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date: 2023-04-15T11:08:59+09:00
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draft: false
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tags: ['diary', 'tech']
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Blueskyに登録して今日で一ヶ月と十日が経過した。といっても、iOS端末を持たない身分の僕に最初の十日はあってなかったようなものだ。今でこそ公式のWebクライアントがリリースされ、それを凌ぐ利便性を備えた非公式クライアントが群雄割拠しているが、当時はかろうじて投稿が行える程度に留まっていた。
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やむをえず交流を諦めて排便記録を投稿していると徐々に各種クライアントの機能が充実してきて、じきにフォロワー欄を確認できる形になった。ありがたいことにもう数名からフォローを頂いている。とはいえフォロワー欄を確認できてもフォローボタンがまだ実装されていなかったため、仕方がなく僕は排便記録を続行した。
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![](/img/186.png)
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明くる日、ようやくフォローボタンが実装された頃にはなぜかフォロワー数が二十人近くに増えていた。そんなに僕の排便記録に需要があったのかと胸を打たれたのも束の間、どうやら日本語話者を全員フォローする方針の人たちがたくさんいたということでしかなかったらしい。折りよくまともに交流できる機能が整ってきた時期でもあり、そこで僕の排便記録は発展的解消を迎えた。
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以降、Blueskyの人口増加に応じて様々なミームや共通の話題が生まれはじめた。二万人超のユーザ人口に達した今後はより局所的、多層的に流行が変化していくと思われるが、黎明期のコミュニティに特有の一体感もそれはそれで独特の風情がある。本稿では過ぎ去りしBlueskyの開闢をかいつまんで紹介したい。
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## Nostrユーザによる開墾
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Blueskyの勃興を語る上で欠かせないのはNostrユーザの存在である。NostrとはMastodonなどのActivityPub系実装とも、BlueskyのAT Protocol実装とも異なる、より無秩序な方式を採用した分散型SNSだ。Blueskyを立ち上げたTwitter創業者のジャック・ドーシーがなぜかNostrに常駐している関係柄、Blueskyの招待コードを真っ先に手に入れたのはNostrユーザだった。
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Nostrは投稿やフォロー・フォロワーの保存性が仕組み上あまり重視されず、些細な手違いや障害で容易に全部消し飛ぶ代わりに最強の分散性を持つとされている。当然、そのようなピーキー極まるSNSの住民は電子の荒波を巧みにかき分けるデジタル益荒男であるから、新しいSNSとくれば飛びつかないわけがなかった。
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僕はNostrを認知しつつも芋を引いた軟弱者なので当初は判らなかったが、順次フォロー返しして会話を眺めていると次第に彼らの素性がつかめてきた。そもそも日本語話者全フォローの奇習も、不安定な環境で日本人コミュニティを維持せんとするNostr精神の表れとのことだった。
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したがって、黎明期におけるBlueskyの文化形成はNostrユーザの影響が色濃いと見られる。彼らは概してフレンドリーでLikeのみならずリプライにも積極的でありながら、必ずしも技術者ではない割に平均的なリテラシが高い。交流意欲と技術的関心を兼ね備えたユーザ層を初期に引っ張ってこられたのは相当に大きい。
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かつて一世を風靡した音声SNSのClubhouseは初期のユーザ層を情報商材屋やインフルエンサーに占められたばかりに、サービスそのものの善悪とは無関係になんとなく胡散臭い雰囲気になってしまった。それが今のClubhouseの凋落ぶりと直接関係しているとは限らないが、いずれにせよ第一印象を損ねないに越した話はない。だが、出資しているとはいえジャック・ドーシーがNostrに引きこもってBluesky上に一切顔を出さないのは本当に意味が解らない。
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## カードゲーム
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Arch Linux JPコミュニティで僕にBlueskyの招待コードをくれた(というより僕が勝手にかっさらった)[@syui](https://twitter.com/syui__)さんの運営するカードゲームが人気を集めている。BOTアカウントに対して`/card`とリプライを送るとランダムにカードが与えられるのだ。カードには「CP」と呼ばれる戦闘力が記されており、`/card -b`とリプライするとユーザ同士で戦える。勝つと追加でカードが手に入る。
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![](/img/189.png)
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カードの取得と対戦は一日一回に限って実行できるため、毎晩零時を過ぎるとBluesky中のユーザが一斉にコマンドを唱和してカードバトルが催される状況がここのところ続いている。名実ともにBlueskyの覇権コンテンツと言っても過言ではない。僕もすでに何日か遊んでいて、一枚だけCP三桁の絵柄付きレアカードを[持っている。](https://card.syui.ai/riq0h)なんでも同じレアカードを三枚集めると郵送で送ってくれるらしい。マジか。
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ちなみにこのカードに描かれているキャラクターには原作が存在していて、[@syui](https://twitter.com/syui__)さんの[ブログ](https://syui.ai/ai)で作品を読むことができる。登録したての新規ユーザは周りが突然BOTにリプライを送りまくる光景に大抵驚くが、こうした背景を知るやいなやその日のうちにカードを引きはじめるから面白い。そろそろ三枚揃えて物理カードを入手するカードマスターが現れてもおかしくない頃合いだ。
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## 無限招待コード発行編
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先週、既存ユーザに五枚の招待コードが配布された。今後は二週間ごとに一枚の間隔で配られるそうだ。ほーん、なるほど。僕はさっそくTwitterでFFの学生に招待コードを押し付けた。そこでまず二枚使ったので、残りは三枚になるはずだ。ところが、少し経つと招待コードの残り枚数が五枚に戻っていた。さらに何枚か配っても、やはり五枚に戻る。各所を賑わせた無限招待コード発行編の幕開けである。
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どうも開発者は招待コードの増減ロジックを誤って設計したらしい。これ幸いと僕はかねてより親しみを寄せているvim-jpコミュニティにコードを貼りまくり、所持枚数が回復したら矢継ぎ早に貼り直す作業を実施した。結果、二十数名の訓練されしVimmerがBlueskyに解き放たれたようだった。
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同様の配布祭りは至る場所で開催され、この異常事態が功を奏して日本人のユーザ人口が一挙に増加した。正直なところ広義のバグ利用に当たらなくもないので後ろめたさがなかったかと問われれば嘘になるが、アカウントのBANや招待の無効化はないだろうと見込んでいたのも事実に他ならない。
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招待コード制を敷いている理由はモデレーションやサーバの負荷低減が挙げられるが、僕はもっぱら技術者か技術者肌の学生か、さもなければクリエイターにしか配っていないので前者の世話にはならない確証があった。また、後者も無限といっても招待コードが使用されなければ回復しない仕様上、人力では数十人単位に配るのがせいぜいだ。
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{{<twitter user="riq0h" id="1643984009565982721" >}}
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そんなわけでたかをくくっていたのだが、案の定制裁らしい制裁はなく、前述の二週間に一度もらえる招待コードの供給が余計に使った枚数分だけ消滅するという、ほどほどに美味しいオチがついて本件は一件落着と相成った。つまり、二十枚くらい使った僕は元々持っていた五枚分を除くと半年間はもらえない計算だが、配りたい人にはだいたい配り終えたので特に悔いはない。聞いた話では五十枚以上配った猛者もいたとか。
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## 迷惑ユーザの出現と対策
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ユーザが増えてくれば好ましからざる隣人がやってくるのはおのずと避けられない。多分に漏れずBlueskyにも迷惑ユーザが現れた。僕は諍いが個人間で完結する分には異文化交流の一形態と捉えて善悪を判断しないたちだが、さすがに手当り次第に挑発を繰り返しているとなると話は変わってくる。
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多くのユーザがミュート機能を使って彼を無視しようと試みるなか、公式Webクライアントのミュート機能では通知が完全に非表示にならない謎仕様が発覚する。内容は隠されるが「ミュートしているユーザがなんか言ってるよ」みたいな文言で通知が飛んでくるのだ。これでは大した意味がない。そして残念ながら、Blueskyにブロック機能は実装されていない。
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そこで非公式Webクライアントの改修が急速に進み、いくつかのクライアントでは一日二日とかからないうちにミュートしたユーザの完璧な不可視化が達成された。「必要は発明の母」とはよく言ったもので、すごくポジティブに捉えるのなら迷惑ユーザをデバッガー代わりに利用せしめたと考えられる。
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現在は多くが非公式Webクライアントを使っているため、おそらく件の迷惑ユーザは大半の日本人ユーザにとって今や不可視の存在と化しているだろう。彼は招待コードのクレクレ行為により大量のサブアカウントを保有しているゆえ油断は禁物だが、このままフェードアウトしてくれるのなら広義のストレステストに役立ったと言えるかもしれない。
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## フェイクアカウントと独自ドメイン
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先日、Mastodonの生みの親であるEugen Rochko氏を名乗るアカウントが「ActivityPubとAT Protocolを統合して相互通信できるようにする」といった趣旨の発言をして大騒動に発展した。発言から数分の間に数十回もリポスト(リツイートに相当)され、さらにはMastodon上でも情報が拡散された。
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しかし十数分も経つと次第にアカウントの真贋性に疑問を持つ声が目立ち、その数十分後にはこれはフェイクだろうとの見解が多勢を占める展開となった。約一時間後にはリポストの削除方法を巡って質問が飛び交い、騒動に気づいたBlueskyの開発者が声明を発表したことで辛くも本事件は事態の収拾を見た。誠に遺憾ながら、僕もまんまと釣られてしまった。
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![](/img/191.jpg)
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同時にBlueskyユーザたちが得た教訓は独自ドメインの重要性である。BlueskyはTwitterや他の分散型SNSと異なり、どこのサーバにいても自分のユーザIDを所有する独自ドメインに置き換える機能を持っている。これはそのドメインが他の用途(ブログなど)に使われていても関係なく、TXTレコードを引くだけで簡単に適用できる。
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たとえば僕のBlueskyでのユーザ名は`@riq0h.jp`だが、これは本ブログのドメインとまったく同一だ。有名人、それもサービスの運用に影響を与えかねない高名な技術者ならば、独自ドメインをユーザIDに振るくらいやっていて然るべきとの認識が今回のフェイク事件を通じて強く印象付けられた。
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Twitterなどの中央集権型のSNSは運営企業がユーザを認証するのだろうし、MastodonなどのActivityPub系実装なら個人インスタンスがユーザの証明になりうるのだろう。独自ドメインは前者と違って個人でも容易で、後者ほどには費用も手間もかからない点でちょうどいいと僕は感じている。
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もちろん独自ドメインさえ設定されていれば手放しに信頼できるわけではないが、価値中立的なユーザ認証の第一歩としては悪くない。他のユーザもそれぞれ思うところがあったらしく、本事件を契機にBluesky上で未曾有のドメイン購入ブームが発生した。
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将来的には独自ドメインの維持期間や運用実績でユーザの信頼性を測る実験があってもよさそうだ。僕のドメインは十二年以上の現役選手なので息を吸うたびに承認してほしい。
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## Bluesky Meetup in Tokyo
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僕は参加しなかったが、開発者の来日に合わせて銀座でミートアップが急遽催された。会場は非公式クライアントの[紹介スライド](https://speakerdeck.com/shinoharata/ri-ben-ren-kai-fa-zhe-gazhi-zuo-sitakuraiantonogoshao-jie)やAT Protocolに関する質疑応答で大いに盛り上がったらしい。Bluesky上でもテキストでの情報共有が断片的に行われ、それを読むだけでもずいぶんと学びが得られた。
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{{<youtube dOAyiuOGAmY>}}
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この速度感でオフラインイベントが組まれたのは単に開発者が来日していたからではなく、Twitterをはじめとするマイクロブログサービス全体に占める日本人人口の多さと、それに属するニューフェイスたるBlueskyへの期待感、イベント発起人たちのモチベーションがうまく噛み合った結果なのだろう。
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蓋を開けてみれば非公式クライアント、ツール類のほとんどは日本人が開発していたようで、Blueskyの開発者にとっても日本人ユーザの高い熱量が伝わったイベントだったのではないかと思われる。かくいう僕もiOS端末を持っていない環境下で様々なツールを駆使したが、振り返ってみると確かにそのすべてが日本人有志の手によって作られていた。
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もしかするとBlueskyの日本オフィスが設立された暁には、こうした意欲的な技術者の中からスカウトが行われることもありえるのかもしれない。OSS開発者はなにかと無償奉仕を求められがちだが、たまにはそういう現世利益と結びついた景気の良い話を聞いてみたいものだ。
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## おわりに
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AT Protocolは優れたポータビリティ性と分散性を持つ革新的なプロトコルに成長すると宣伝されているが、現状はまだ分散しておらずTwitterと比べて際立った優位性はない。むしろ公式を含めて各種クライアントの成熟が進んでいないぶん、お客様気分のユーザ体験は当面期待できない。Bluesky自体がAT Protocolの試供品との見立てもある。
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昨今の不穏なTwitter情勢に煽られてBlueskyに希望を寄せる向きとは裏腹に、上記の前提を踏まえると本気の移住はまずもって時期尚早と言わざるをえない。とりわけ技術的な話題に関心のないユーザは一般開放されてからじっくり参加しても全然遅くはない。というのも、このような状況で決まって現れる「流れに乗り遅れるな!」的な連中に釘を刺しておきたいからだ。
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こういう手合いは先行者利益を過大に釣り上げることで、自身の影響力の嵩上げを狙っているに過ぎない。新しいSNSにとって潜在顧客の過剰な期待はかえって仇となる。くれぐれも招待コード欲しさに業者アカウントをフォローしたり、金銭と引き換えにする真似は控えて頂きたい。
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本稿に綴った記述はBluesky特有の魅力でもなければWeb3の最先端とやらでもない。ちょっと気の早い人々が集まった空間で刹那に起きた出来事の話でしかない。BlueskyとAT Protocolの真価は望まれた機能が実装された先の未来にきっと存在していて、本稿の内容はその前史に留まるべきだからである。
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