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2024-01-28 22:07:25 +09:00

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title: "腕環境改善Ⅰ"
date: 2024-01-28T22:05:01+09:00
draft: true
tags: ['diary']
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指先はだいぶ満足したので腕の環境も充実させなければならぬ。言うまでもなく、腕にはまっているのはスマートウォッチなのでこれらを腕環境と表すことができる。およそ2年半前、Xiaomi Mi Watchを[買った。](https://riq0h.jp/2021/05/10/134157/)ちょうどランニングが板につきはじめていた頃の時期で、どうせ買うならGPS付きが良いと思った。いちいちスマホを持っていくのが億劫だからだ。ランニングは軽装であればあるほど望ましい。
当時の基準からするとMi Watchは十分に有用な機能を備えていた。1万円足らずの実勢価格にしてはほとんど申し分がない。正直に言うと、2年半経った今でもこれで事足りないことはない。買い替えたのは単なる気まぐれでしかない。当初、僕が欲しかったのはNothingあのNothing Phoneを出している会社だのサブブランド「cmf」によって発売された[cmf Watch Pro](https://intl.cmf.tech/pages/watch-pro)だった。
見て分かる通り、トップブランド顔負けのクールな筐体とUIを備えている。当然、バンドではなくウォッチなのでGPSも搭載されている。現状の機能に不満がないのなら優先すべきは見てくれの方であり、そこへいくとこの製品は僕の条件をうまく満たしていると思われた。事実、同様の考えを持つ人は多かったみたいで、発売日当日にはあらゆるショップで軒並み売り切れが続出していたほどだ。
再入荷を待つ間、僕には本製品のレビュー情報を参照する機会が与えられた。すると、卓越したデザイン性を絶賛する声の裏にいくつかの懸念材料が見つかった。曰く、ショートカットの順番を並べ替えられないだとか、マルチタスク処理が未熟だとか、スマホ側の連携アプリの完成度が低いだとか、さらには肝心のフィットネス機能に至っては現状維持どころかMi Watchより劣っている。
聞けば本製品は既存製品の金型を流用したリブランド品だとのことで、それゆえ新製品と謳いつつも実態としては古い部分が数多く残されているという話だった。これらの懸念点を総合的に精査した結果、誠に恐縮ではあるが今夏は採用を見送る形と相成った。僕はそっと「ほしい物リスト」からcmf Watch Proを外し、別のスマートウォッチを探しはじめた。後継機のご活躍に期待だ。
次に検討したのはXiaomi Mi Smart Band 8 Proである。ん ウォッチじゃなくてスマートバンドだがいいのか いいんだ。こいつはProだからGPSが搭載されている。どうやらXiaomiはMi Watchの後継機を高級ライン化したいらしく[Xiaomi Watch 2](https://www.mi.com/global/product/xiaomi-watch-2-pro/)は実勢価格4万円超えだ、元のMi WatchのポジションはBandシリーズのProに譲り渡すつもりのようだ。
そういうわけでこの製品は元のMi Watchの精神的な続編と言えなくもない。実際、あらゆる機能がMi Watch比で堅実に進歩しているし、値段も大して変わらない。連携用のアプリも同じMi Fitnessなのでデータも引き継げる。まさしく大本命の製品に違いない。**日本国内で発売さえしていれば。**
そう、Mi Smart Band 8 Proが中国本土で発売開始されたのは昨年の夏頃。それから200年以上の年月が経ち、人類の活動領域は木星圏にまで広がり、科学的人種改良を標榜する外太陽系連邦と、自然との調和と共生を訴える地球・月連合共和国の終わりなき戦争が繰り広げられているこの宇宙時代に至っても、未だ本製品は国内で発売されていない。
[Aliexpressなどで個人輸入して買えるバージョン](https://ja.aliexpress.com/w/wholesale-xiaomi-mi-band-8-pro.html)はあくまで中国本土向けのエディションなので、日本語表示が曖昧だったり中国でしか使えない機能が残置されていたりする。いくつかの国々ではグローバルエディションの商標登録が行われた形跡があるという話だが、待てど暮せど日本国内での新情報は出てこない。
そして先日、本製品を差し置いて[Smart Band 8 Acitve](https://www.mi.com/jp/product/xiaomi-smart-band-8-active/)なる新製品の発表が行われ、日本国内での発売も開始された。これはウォッチでもなくProでもないのでGPSは搭載されていない。他にどんな機能があろうともGPSがなければランニング向けには力不足だ。この期に及んで新情報が現れないのでは当面、Proの方の国内発売はないと判断せざるをえない。三度、スマートウォッチ探しの旅が再開された。
ところで、僕はスマートウォッチを検討するにあたって決済機能をまったく考慮に入れていない。なぜならApple Watch以外のスマートウォッチは現状どれも決済周りの実装があまりに貧弱すぎるからだ。たとえばごく限られたクレジットカードしか登録できないだとか、Suicaであれば定期券が使えないだとか、さらには残高の移行すらできないものまである有様で、到底あてにしていい代物ではない。そのくせSuica対応だとそれだけで3万円くらいはしたりする。
幸い、僕のスマホはおサイフケータイに対応している。なにも無理して時計から決済する必要はない。もし僕がiPhoneユーザなら当然、他の製品には目もくれずApple Watchを買っていたであろうし、決済機能も活用していたに違いないが、かといってそのためだけにiPhoneに乗り換える気にも全然ならない。この辺りはスマートウォッチ業界のFelica対応力に期待するしかないらしい。
以上を踏まえて、純粋にフィットネス&ヘルスケア分野のコストパフォーマンスを追求した結果、[Amazfit Active](https://www.amazfit.jp/products/amazfit-active)を購入した。円偏波アンテナとかいう謎の技術でGPS測位の精度がすごいという。他にも心拍数やストレスの測定間隔がほぼリアルタイム1分間隔で記録されるようになっていたり、複数の情報を一覧化できるショートカット機能があったりと、二年分の進化がうかがえる作りになっている。
これらの機能のうち一部はもっと安いスマートウォンにも搭載されているものの、実勢価格2万円に適う軽量ながら丈夫そうなアルミニウムの筐体と高精細な有機ELディスプレイは相応の満足感を与えてくれる。スマートウォッチは実用性のツールだが同時に肌身に身につけるファッションアイテムでもある。見てくれが良くて損なことはなにもない。
さらには1.75インチのディスプレイが良い塩梅に腕の表面積の内側にすっぽりと収まる。画面が小さすぎると情報量が乏しくなり、大きすぎると日常生活での取り回しが悪くなる。Mi Watchを着けていた頃はなにかとそこかしこにぶつけて小傷を作ってしまっていたので、使用感を損なわずに破損のリスクを避けられる利点は意外にあなどれない。
![](/img/253.jpg)
全体的な形状も好ましい。Mi Watchの数少ない不満の一つが清掃のしづらさだったのだが、このシュッとしたフォルムのおかげで日々のクリーンアップにほとんど手間がかからない。付属のシリコンバンドも内側にバンドを入れる形式は装着にやや慣れが必要とはいえそのぶん堅牢な装着感をもたらしてくれる。
![](/img/254.jpg)
連携用アプリケーションである「Zepp」のクオリティも高い。Mi Fitnessはバックグラウンド起動の挙動に若干の怪しさがあったが、こっちはスムーズに同期が行われている。アプリケーションやショートカットの順番や表示もかなり細かくカスタマイズできる。聞けばAmazfitブランドを展開するZepp社旧Huami社は長年、XiaomiにOEMを供給してきたスマートウォッチメーカーで、元の会社設立は2015年頃にまで遡るという。それだけ種々の開発設計にはこなれているのだろう。
唯一、実勢価格2万円のスマートウォッチにしては珍しくディスプレイに自動調光機能がない欠点も、実際には有機EL由来の発色の良さのおかげかさほど気にならなかった。そのぶん音楽用のストレージや内蔵スピーカー、マイク、通話機能などのハードウェア実装が充実しているので、ここは賢く取捨選択したと評価するべきだろう。
結果、まだ使いはじめて3日目だが非常に満足している。Mi Watchから他社製品に乗り換えたことで過去の記録は諦めざるをえなくなったが、Amazfitはサードパーティのアプリとも連携できるので今後の記録は保持できる見込みが高い。未だ古びた地球に固執する頑迷な肉体主義者を粉砕すべく僕は今日もランニングに勤しむ。木星の重力は重い。