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to Hugo | 2020-11-22T14:16:33+09:00 | false |
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Twitterで宣言したとおり、ブログをWordPressから静的サイトジェネレータに移行した。マークダウン記法での執筆にまだ慣れていないのでしばらくは手探りで書くことになると思われる。
移行理由
理由は色々ある。まず、WordPressそのものが大半の場合においてオーバースペックすぎる。よく言われるセキュリティ云々はさておいても、特に必要でもないのにPHPやらDBやらを逐一走らせて無駄にリソースを消耗したり、度重なる更新等で徐々に肥大化していく様を見るのは、最小構成の実装を好む人間としては看過できなくなっていた。カテゴリーすらまるで使わない人間にWordPressのあの重厚長大な管理画面は明らかに過剰だ。マークダウン記法に不慣れだとしても、いつも使っているエディタを開いてすぐとりかかれる方が習慣化する上で好ましいように思える。
また、そんな高機能なはずのWordPressが僕の最高に気に入っているパーマリンク設定「/年/月/日/時分秒」の形式を「厳密には一意ではない」としてわざわざ排除してのけたことも、移行した大きな理由の一つである。なるほどWordPressは来たるべくIoTや5Gによる高速多重接続の時代を見越して、一秒未満の間にBOTが複数の記事を自動投稿する可能性を考えたのかもしれない。確かに絶対ありえないとは言い切れない。だが、手動での記述を好む炭素系生命体にとってはまるで関係のないことだ。……と、そんなふうに愚痴を漏らしてもこの決定は覆りそうもないので、僕はもっと人間を尊重してくれる他の実装に乗り換えたのだった。
移行先については実に多くの選択肢があったが、僕にはどうしても自分で書いた文字をできるだけ誰の手にも委ねることなく管理したいという強い欲求があったので、はてなブログやnoteなどのサービスに移行するつもりはなかった。(日記の形式に適さないコンテンツを公開する時は利用するかもしれない。)そうすると契約しているVPS上にデプロイできる軽量な実装系を探すということになり、おのずと選択肢は静的サイトジェネレータに絞られた。この仕組みにはかなり以前から興味があったが、前述のパーマリンクの問題が発生するまでは本腰を入れるほどには至らなかった経緯がある。そして本日、HugoかGatsbyJSかで悩んだ挙げ句、要求される技術水準が低い前者を選び、とりあえず最初の記事をデプロイするところまでこぎつけたのである。WordPressの方で投稿していた過去の記事は折を見てこちらに復元する。(今となってはそんなに有益な情報を書いていないのでしないかもしれない。)
まとまった文章を書くことの習慣化
端的に言えばブログの運営に固執する理由はこれに集約される。誰にも見られないクローズドな日記はどんなに適当なことも書けるが、一方で全世界に公開されるブログはたとえほとんどアクセスされないとしても「誰かが見ているかも」という圧力が働く。もしそれが時事や社会問題に関する内容であれば、必要に応じてソースやエビデンスを記載しなければならないプレッシャーに晒されるであろう。そうした刺激は自分自身の根拠のない思い込みを払拭する上でも有益に思える。
そういうわけで何とかして飽きずにこの営みを続けていきたいものだが、これまでに十何年にもわたり挑戦を繰り返しては、一度としてろくに続いた試しがないのが実情である。
ブログタイトルについて
これまでは暫定的にドメイン名をそのままブログタイトルとしていたが、やはり何か印象的な雰囲気のタイトルをつけたくなったので変更した。現時点では「堆積」が最有力候補だがすぐに変更する可能性もある。下記に他の有力候補を記載するので意見がほしい。
・登攀
険しい山を登ることを意味する単語だがブログタイトルに使ってもしょうがない。
・不撓
決して諦めない意志を意味する単語だが同上。
・点と接線
これは「堆積」に次ぐ有力候補だが少々気取りすぎていると思った。
・最小構成主義
〜主義とか四文字熟語のブログタイトルはいくらなんでも古めかしすぎる気がしてボツにした。テキストサイト全盛の頃の匂いがする。
2020年11月22日22時10分追記
結局「点と接線」をブログタイトルとして採用することにした。まだしっくりくるかどうかは判らない。ところで「接線」の英訳はTangentだが、三角比のtan(正接)も英語では同じくTangentと言う。しかし後者は鋭角の対辺の長さを直角で挟んだ辺の長さで割った値のことなので、当然ながら接線とは意味が異なる。ちなみに中国語では前者を「切线」、後者を「正切」と言い、それぞれしっかり区別されている。実は日本語の数学用語には中国語を語源とするものが意外に多く「正接」はその一つである。もっとも、英語圏でも混同を避けようとして接線の方を「Tangent line」と表記したりすることがあるそうだ。