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Rikuoh Tsujitani 2024-01-25 09:36:06 +09:00
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@ -244,11 +244,12 @@ tags: ['novel']
 基地の建物内に入ると足音がかつかつと硬質な響きになった。辺りは騒然としていたのにリザの歩みは管制官のいる部屋に入るまでもう止まらなかった。それで私もするべきことが判った。両足をこつんと合わせて直立不動の姿勢をとり、敬礼をした。
「よろしく頼んだぞ。私、アルベルト・ウェーバーSS特別管制官大佐の権限により、魔法能力の発動を許可する」
「はっ」
 ほどなくして私たちは風が強まる夕暮れ時の滑走路に姿を晒した。背中に角ばった無線機を背負って、服はドレスを着ている。あの日、血だまりの中に座り込む私に、管制官が「ご褒美になんでも一つ叶えてあげよう」とおっしゃったので「いつもきれいなお洋服を着たい」と答えたのがきっかけだった。収容所ではいつもボロ布しか着させてもらえなかったから。
 ほどなくして私たちは風が強まる夕暮れ時の滑走路に姿を晒した。兵士たちの助けを借りて角ばった無線機を背負い、頭にはお話をするための装置が取り付けられた。どんな形をしているのかよく分からないけど、頭に乗っかった感触はカチューシャに似ていると思った。そして、服はオーバードレスを着ている。
 あの日、血だまりの中に座り込む私に、管制官が「ご褒美になんでも一つ叶えてあげよう」とおっしゃったので「いつもきれいなお洋服を着たい」と答えたのがきっかけだった。収容所ではいつもボロ布しか着させてもらえなかったから。
訓練中に散々聞かされた我が軍の誇るアラドやフォッケウルフの勇ましいエンジン音とプロペラのうなり声が私を鼓舞させる。一分と駆動音を聞かないうちに、左右に並ぶ戦闘機の一つ一つの形状や位置関係までもが、実に鮮明な白線の網目で描き出された。
 もしかすると、このうちの一つに両手でぺたぺたと隅から隅まで触って形を確かめさせられた機体があるのかもしれない。私たちの魔法は神から授けられた力。偉大なる第三帝国が神に代わってこの世界を統治するためにもたらされた力だ。その圧倒的な能力の前には、人間の善悪は関係ないのだという。だから、私は決して善人を撃ってはならない。撃っていいのはフューラーに歯向かう者だけ。
「マーリア・クレッセン、ただいま出撃します」
「同じく、リザ・エルマンノ、ただいま出撃します」
「マーリア・クレッセン、出撃します」
「同じく、リザ・エルマンノ、出撃します」
 私たちの出撃には燃料も滑走も必要ない。ただ足元に意識を込めると、たちまち光の源が呼応して飛翔に必要な魔法力を授けてくれる。灰色にくすんだ舗装路の一帯に二点の光が灯った。ふわり、と身体が浮く。そこから上空百メートルまで飛翔するのは一瞬だった。下ろしたてのオーバードレスが風にたなびいて激しく揺れる。
 三……二……一……。数を数えてだいたいの位置取りを把握した辺りで静止する。地上とはうってかわって無風の空が、オランダの彼方までみちみちと広がっていることを想像した。
 その彼方の奥から、来る。蚊のようにか細く、卑小な鳴き声をわめきたてるイギリスの戦闘機が私たちのケルンの空を汚しにやってきたのだ。
@ -304,7 +305,7 @@ tags: ['novel']
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”一九四七年十一月十五日。ケルンは今日も煙くさいです。街のあちこちがまだもくもくしています。私のせいです。もっと戦闘機を落とせていたらこんなことにはならなかったのに。今日は同僚のリザちゃんの話を書こうと思います。彼女はイタリア人です。私と同じ、役目を持って生まれた子どもでした。私の目が光を映さないように、彼女は手足が一つもありません。せめて格好だけでも普通にさせようとして、家具職人の父が地元の木で作った義肢をこしらえたそうですが、あいにくどんなに力を込めても動かすことはできません。"
”一九四七年十一月十五日。ケルンは今日も煙くさいです。街のあちこちがまだもくもくしています。私のせいです。もっと戦闘機を落とせていたらこんなことにはならなかったのに。次はがんばります。今日は同僚のリザちゃんの話を書こうと思います。彼女は私より一つ歳上のお姉さんです。私と同じ、役目を持って生まれた子どもでした。私の目が光を映さないように、彼女は手足が一つもありません。せめて格好だけでも普通にさせようとして、家具職人の父が地元の木で作った義肢をこしらえたそうですが、あいにくどんなに力を込めても動かすことはできません。"
 チーン。私はレバーを引き上げるついでにリザちゃんの様子を見にいった。椅子から立ち上がって一回転。前へ進む。そのうち扉に手がぶつかるので部屋を出るぶんには歩数を数える必要はない。
 壁伝いによりかかって何歩か歩いて、隣の部屋のドアノブに手を触れる。だいたいの見当をつけてドアを軽くノックした。
「リザちゃん? 調子どう?」
@ -329,7 +330,7 @@ tags: ['novel']
 とっさに振り返ってみても、私には分からない。微妙に気恥ずかしさを残したまま部屋から出ていってなんとか部屋着を正しく着直したら、まだ手紙が書き途中だったことを思い出した。手探りで椅子のへりを掴んで座ると、手を突き出しながらタイプライタのキーの位置を確かめた。
"彼女は昔、近所の子にピノッキオと呼ばれていました。身体の一部が松の木でできているからです。お父さんに読み聞かせてもらったので、私もお話はよく覚えています。ですが、彼女はこのあだ名がとっても不満でした。それはピノッキオが嫌いだからではありません。ピノッキオは自由に身体を動かしていろんな冒険ができるのに、彼女は両親に車椅子を引いてもらわないと自分のヘッドからさえ起き上がれなかったからです。"
 またレバーを引き下げつつ、次の文章を考える。
"そんな彼女に転機が訪れたのは私と同じく、役目を果たすための施設がイタリアにできたおかげです。光の源の祝福を授かった彼女は、あたかも本物の手足が生えたかのように木製の義肢を動かすことができます。もちろん、魔法も私よりうんと強く放てます。その代わりに、狙いを定めるのはちょっぴり下手です。"
"そんな彼女に転機が訪れたのは私と同じく、役目を果たすための施設がイタリアにできたおかげです。なんでも、そういう施設は同盟国の至る場所にあるそうです。光の源の祝福を授かった彼女は、あたかも本物の手足が生えたかのように木製の義肢を動かすことができます。もちろん、魔法も私よりうんと強く放てます。その代わりに、狙いを定めるのはちょっぴり下手です。"
 キータイプの手を一旦止めて、祝福を授かったリザちゃんがどんな気持ちだったのか、自分自身の体験を通じて想像しようとした。長い長い鉄道と大きな車に揺られて私が送られた施設は看守さんにも周りの人々にも「収容所」と呼ばれていた。お世辞にも、あまりきれいな場所ではなかった。ご飯の量は小さい私が見ても明らかに少なく、大人の人たちが怒って逆らおうとすると看守の人はもっと怒って彼らを散々ぶった。中でも特にひどくぶたれた人とは二度と会えなかった。その時、施設で一番偉い人だと言われていた管制官は私たち子どもに「彼らはちょっと早めに役目を果たしたんだよ」と教えてくれた。
 いくら子どもの私でも、月日が流れるたびに「役目を果たした」人たちが施設からいなくなっていくのを見て、私たちの「役目」がなんなのか理解した。しばらくはわんわん泣いて、お父さんに会いたいと看守にも管制官にもお願いしてみたけれど、だんだん施設の人を困らせれば困らせるほどかえって「役目を果たす」日が早くなりそうな気がして、だんだん隅っこでおとなしく過ごすようになった。
 そうしているうち、役目を果たすことが本当に良い行いなのだと分かるようになってきて、今度は早く役目を果たしたいと施設の人にお願いしはじめた。今思うと、ずいぶんわがままな子どもだったと思う。
@ -369,7 +370,7 @@ tags: ['novel']
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"SS特別管制官大佐より、辞令を言い渡す。マーリア・クレッセン、およびリザ・エルマン両名の国家魔法少女は直ちにブロンベルクに向かい、以下に示す現地における作戦行動に従事せよ。1同封地図上に存在する研究施設の徹底的な破壊 2敵勢力の排除 なお、これまでの国軍への貢献を評価し、同両名に新たな軍階級章を授ける。この書類を受け取った時点から両名を臨時大尉とする。以上。"
"SS特別管制官大佐より、辞令を言い渡す。マーリア・クレッセン、およびリザ・エルマン両名の国家魔法少女は直ちにポーゼンに向かい、以下に示す現地における作戦行動に従事せよ。1同封地図上に存在する研究施設の徹底的な破壊 2敵勢力の排除 なお、これまでの国軍への貢献を評価し、同両名に新たな軍階級章を授ける。この書類を受け取った時点から両名を臨時大尉とする。以上。"
命令書を物憂げに読み上げるリザちゃんと対照的に、私の口からはのんきな声が衝いて出た。
「昇進したんだ、私たち」
「こんなのなんの意味もないわ。師団を率いているわけでもないのに。私たちはお払箱になったのよ」
@ -380,10 +381,10 @@ tags: ['novel']
「えほっ、なにするの」
「私もあなたも戦闘機と戦う準備ができていない。あれから何度も空襲が来ているのに待機命令ばかり。だからといって無理して大軍勢と戦えば今度こそやられちゃうかもしれない。だから、体よく左遷させられたんだわ」
「サセンってなあに」
「さあ、どうかしらね」
 白線にふちどられた少女の顔がつん、と横を向いた。さすがの私も彼女がすねているのだと分かった。ベッドから腰を浮かせて立ち上がり、腕組みをして仁王立ちの少女の頬に前触れなく手を触れた。リザちゃんの頬は少しざらざらしている。
「さあ、なにかしらね」
 白線にふちどられた少女の顔がつん、と横を向いた。さすがの私も彼女がすねているのだと分かった。ベッドから腰を浮かせて立ち上がり、腕組みをして仁王立ちの少女の頬に前触れなく手を触れた。彼女の方が頭一個、背が高いので私の踵はほんの少しだけ浮いた。リザちゃんの頬は少しざらざらしている。
「ちょっと、やめてよ」
 さらにもう片方の手を、別の頬に合わせた。すりすりしていると、ほんのり手のひらが暖かくなった。
 さらにもう片方の手を、別の頬に合わせた。すりすりしていると、だんだんと手のひらが暖かくなった。
「くすぐったいって」
 たまりかねたのか、リザちゃんのオーク材の手が私の手を掴むと、見計らったように私も掴みかえした。いつも目を閉じている私と決して目は合わないけど、合っているかのように顔を傾けた。
「私たちにできることをやるしかないよ。役目を果たさなきゃ」
@ -483,10 +484,7 @@ tags: ['novel']
「たぶん、あれだけ痛めつけたらしばらくは使えないわ。それに、私たちの身体は国家のものなのよ」
 あちこちに敵国の伏兵が潜むブリュッセルの空で、二人してしばらく見つめ合った。言い争うまでもなく答えは明らかだった。
「帰ろう、ケルンの基地に」
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 前線を離脱してケルンのお家に逃げ帰った私たちは、急いで乱れた髪の毛を整えて格好を取り繕った。予想通り、かすかな鈍痛が残る箇所には穴が開いていたけれど、幸いにも9mmパラベラム弾だったのでさほど悪目立ちはしなかった。もし.45ACP弾だったらリザちゃんにお裁縫をお願いしないといけなかったかもしれない。
 前線を離脱してケルンのお家に逃げ帰った私たちは、急いで乱れた髪の毛を整えて格好を取り繕った。今度こそオーバードレスに着替える。予想通り、外套にはいくつか穴が開いてしまっていたけれど、幸いにも9mmパラベラム弾だったのでさほど気にならなかった。もし.45ACP弾だったらリザちゃんにお裁縫をお願いしないといけなかったかもしれない。
 あわてて外に飛び出すと、顔に当たる太陽光の角度で夕方に近づいている様子が分かった。こないだよりもさらに早い足取りで突き進むリザちゃんに引っ張られて、基地までの道のりを走るようにして歩く。煙臭いケルンの街にはもう行き交う人々の軌跡は描かれない。チョコレートを奪おうとした男の子たちも、会社に急ぐ男の人も、かつかつとハイヒールの音を甲高く鳴らして白線を泡立てる女の人も、めっきり映らなくなった。
「身分証明証を」「はい」「失礼しました、どうぞお通りください大尉どの」前回よりほんの少し待遇が良くなった手続きを矢継ぎ早に済ませて基地の中に入り込む。大股で歩く大柄な男の人たちが次々と、どんなに広い廊下でも壁にぴたりと背を向けて敬礼を送る。私たちが先に敬礼しなければいけない相手は管制官しかいないみたいだった。
「ずいぶん時間がかかったようだが」
@ -494,25 +492,26 @@ tags: ['novel']
「申し訳ありません。お昼寝をしていましたの。長旅のために体力を回復しなければ、と……」
「ほう。リザ・エルマンノ臨時大尉も同じかね」
「……さようでございますわ。私たちの能力を使っても夜明けまでかかる距離ですし、仮眠を一度しておいた方が効率的かと」
「……ふむ。まあいい」
 表情が判らなくても視線の圧力を感じる。無言の間がしばらく続いた後、ようやく管制官は「まあいい」と静かに言った。
 息を潜めたまま安堵のため息を吐くのはとても難しかった。冗談ではなく、無断で魔法を行使したことも、戦闘したことも、ベルギーに行っていたこともばれてはいけない。
「いずれにせよ、速やかに作戦行動に入ってもらう。地図で示された場所はソ連軍が侵入してきている領域でもある。くれぐれもやつらに施設を占領されぬよう、徹底的に破壊せよ」
「はっ」
 リザちゃんが先んじて命令に応じる中、私は出し抜けに質問を繰り出した。
「ソ連兵……ポーランドに来ているんですか?」
 今年の夏に入りかけた頃、管制官はフューラーが軍隊を一休みさせているとおっしゃっていた。どうやら、ソ連兵も手強くて一筋縄ではいかないみたい。でも、今は十一月。これだけたっぷりと休めたのなら、今頃モスクワに鉤十字が掲げられていてもおかしくない。ポーランドにソ連兵が迫ってきているという話はにわかに信じがたかった。
 今年の夏に入りかけた頃、管制官はフューラーが軍隊を一休みさせているとおっしゃっていた。ソ連兵も手強くて一筋縄ではいかないみたい。でも、今は十一月。これだけたっぷりと休めたのなら、今頃モスクワに鉤十字が掲げられていてもおかしくない。ポーランドにソ連兵が迫ってきているという話は意外に思われた。
「やつらは虫みたいな連中だ。後から後から、うじゃうじゃと湧いてくるから手がつけられない」
 いつになく声を震わせ、硬質さに翳りを見せる管制官の姿はいつもと違って映った。
「でも我々の軍隊なら虫なんてへっちゃらに違いませんわ」
 私が声を張り上げると、管制官も自信を取り戻してくれたのか力強く答えた。
「もちろん、そうだとも。我々がの地を支配することは神に約束されているのだから」
「もちろん、そうだとも。我々がの地を支配することは神に約束されているのだから」
 滑走路に向かう道すがら、珍しく管制官が相伴を名乗り出てきて一緒に寒空に身を晒した。普段なら執務室で行われる許可が、静かな滑走路の上で行われる。
「私、アルベルト・ウェーバーSS特別管制官大佐の権限により、魔法能力の発動を許可する」
 正式な許可が下り、付き添いの兵士たちが私たちに無線機を背負わせた。頭にはカチューシャのようななにか。オーバードレスは外套の下に着込んでいる。耳に当たる装置から流れる、静かなハムノイズの音が作戦の開始を強く印象付ける。
 出撃の直前、ふと、私は外套のポケットにしまいこんだままの手紙を思い出した。あわててポケットから取り出して、目の前の管制官に差し出した。
「あの、ごめんなさい。もしお手数でなければ、父への手紙をどうか送っておいてもらえませんか。ポーランドからだと、届きそうにありません」
 相手がしばらく無言だったのでおずおずと引っ込めかけたその手を、革手袋をはめた大きな手のひらが包み込んだ。ふふっ、と穏やかな笑い声も聞こえたので、私はようやく安心することができた。
「喜んで預かろう。実は、私からも贈り物がある」
 手紙を差し出した方と互い違いの手で受け取ったものは、かすかに甘い匂いがして固い、そう、チョコレートだった。
 手紙を差し出した方と互い違いの手で受け取ったものは、かすかに甘い匂いがして固い手触り、そう、チョコレートだった。
「これ、もしかして……!」
「そう、前に約束したベルギーチョコレートだ。なかなか手配させるのが難しくてね。本当は箱いっぱいあげたいのだが、他の兵士にも配ってやらないといけなくてね」
「いえ、私にはもったいないくらいです。本当にありがとうございます」
@ -528,6 +527,17 @@ tags: ['novel']
「マーリア・クレッセン、出撃します」
 光の源が地面を跳ねのけると、たちまち管制官を模した輪郭は白点と化して真下に沈んでいった。
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 ”一九四七年十一月二三日。このお手紙は同僚のリザちゃんに書いてもらっています。頭で中で考えることをお話するのはおかしな感じがします。たぶん、お父さんにはお返事を書く暇がないのでしょう。せめて一度くらいお返事を頂きたかったのですが、どこかで生きて戦っているのだと信じます。たとえブリュッセルが敵の手に渡っても……"
「これはだめよ」
 かりかりと鉛筆を走らせる音を止めて、リザちゃんが忠告した。
「ブリュッセルが占領されたことなんて私たちは知らない」
「あ、そうだった」
 お手紙を書くのにも我が国にはルールがあるのだと管制官によく教えられた。みんながルールを守っているか確かめるために、お巡りさんみたいな人たちが代わりにお手紙を読んでくれるのだという。そこでルールを守っていないと判ると「ケンエツ」されてしまう。お話を書き慣れていなかった頃はよく「ケンエツ」されて、管制官と会うたびに窘められた。私が国家魔法少女になったことは、もちろんお父さんも知っているので書けるけれど、作戦に関わることは書いちゃいけない。ブリュッセルの話もたぶんそうだ。ルールは守らないといけない。
「じゃあ、そこは削って……」