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Rikuoh Tsujitani 2025-03-27 17:02:59 +09:00
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つまり、自律的に伝統美を極めた人間はクラシックかつロックな存在になれる。僕もぜひともそれを目指したい。なので今後は自らの意思でネクタイを締めようと思う。さっそく専門店に行ってみると、その彩色とデザインの豊かさに驚いた。ありきたりなネイビーや黒のネクタイはそこでは隅に追いやられ、色とりどりのレジメンタル、ドット、小紋付きのものが堂々たる主役を飾っている。ネクタイを服飾ではなく規範と見なす場ではまず目にする機会はないだろう。
加えて、スーツ同様に季節感の要素もある。シルク100のつるりとした触感のネクタイは通年用だが、縫い目が粗く通気性に長けたフレスコ生地は春夏に向いている。言わずもがなリネンは夏用、ウールは冬用、コットンリネンやウールシルクといった二者混のものはさらに生地の表情が多様となる。もちろん、単体で見るぶんには鮮やかでも手持ちのスーツとの相性を考慮しなければコーディネートはうまくいかない。
加えて、スーツ同様に季節感の要素もある。シルク100のつるりとした触感のネクタイは通年用だが、縫い目が粗く通気性に長けたフレスコ生地は春夏に向いている。言わずもがなリネンは夏用、ウールは冬用、コットンリネンやウールシルクといった混のものはさらに生地の表情が多様となる。もちろん、単体で見るぶんには鮮やかでも手持ちのスーツとの相性を考慮しなければコーディネートはうまくいかない。
ここへきて「無地のネイビー、グレーのスーツが至高、シャツは白が至高」としきりに伝統が語る真意に腹落ちした。それらの服飾要素が派手になればなるほど他の選択肢が格段に減っていくからだ。単価が比較的安く、日によって変えやすいネクタイは遊べる範囲がとても広いのに、スーツやシャツにチェック柄などを取り入れてしまうと途端に全体の構成が難しくなる。