This commit is contained in:
parent
789951dfde
commit
409433219d
3 changed files with 30 additions and 28 deletions
|
@ -1,28 +0,0 @@
|
|||
---
|
||||
title: "目と脳が一致しない30代のカラースキーム探し"
|
||||
date: 2024-10-23T19:14:20+09:00
|
||||
draft: true
|
||||
tags: ["tech", "diary"]
|
||||
---
|
||||
|
||||
目が疲れてメガ疲れた。数年前、molokaiの輝きに眼球が敗北して他のカラースキームに乗り換えたのは未だ記憶に新しい。あの後、実は乱視がだいぶ回復していたり眼鏡を買い替えて視界が良くなったなどの出来事があったものの、寄る年波には勝てないというのが正直な感想だ。
|
||||
|
||||
服とか道具とかにビビットな配色を選ぶのはなにも差し支えない。僕の水筒はピンクだし、弁当箱もピンクだし、布鞄の一つはオレンジだ。これらは時々しか目に入らないから脳の快楽が優先される。しかし、カラースキームはそうはいかない。
|
||||
|
||||
なにしろ毎日最低8時間、色付けされた文字列を見つめ続けなければならないのだ。モチベが保てるのはせいぜい午前中の間までが関の山。夕暮れには気を抜いた僕の目玉に輝く紫やらピンクやらオレンジの光線が容赦なく突き刺さる。あの頃は「もう28歳」とか言っていた僕も、気づけば31歳である。
|
||||
|
||||
となると、カラースキームを変えるのはシリアスな急務と言える。そんなわけで勤務時間にもかかわらず、[vimcolorschemes.com](https://vimcolorschemes.com/i/trending)を眺めていたらあっという間に時間が溶けた。というのも、ただぱっと見の印象が合っていれば良いわけではない。
|
||||
|
||||
僕の場合、ぱっと見の印象が良すぎるものは大抵目に合っていない。脳がビビットな色調を好みすぎているがゆえに、数時間経ってから眼球経由でクレームが入る。誠に遺憾ながら精神は肉体の牢獄である。肉体という名の衆議院に可決された法案は、われわれ精神という名の参議院には決して覆せないのだ。
|
||||
|
||||
Vim環境では、そのカラースキームが各プラグインに対応しているのかも重要となる。とりわけTree-sitterと連携できていないとハイライトがだいぶ物足りなくなる。他にもあれやこれや数え切れないほど多くのプラグインがあり、どれか一つでも対応していないとどこかのタイミングで色が変になってしまう。今時のカラースキーム製作者の苦労ときたら計り知れない。
|
||||
|
||||
本気で移行するならターミナルやデスクトップ環境の配色もぼちぼち合わせなければならない。こういう時にやたらカスタマイズ性の高いシステムを運用していると、好きに変えられるだけに変えないのがおのずと怠惰な文脈を帯びてしまい、誰にも強いられていないのにセルフでハードルが上がっていく。時には参議院の意見に圧されることもある。
|
||||
|
||||
さて、以上を踏まえてまず真っ先に思いつくのはかの有名な[gruvbox](https://github.com/sainnhe/gruvbox-material)だ。暖色系カラースキームの筆頭とも言える存在なだけに、ありとあらゆるソフトウェアに対応している。その気になればシステム丸ごとをgruvbox風に統一するのも不可能ではない。
|
||||
|
||||
久しぶりにこのテーマを試用してみて驚いたのは、こうした色合いに昔ほどの拒絶感がなくなったことだ。なんなら一周回ってノーブルにさえ見える。とはいえ、しかし、いざ使ってみると僕にはまだ若干早すぎる感じが否めない。もうほんの少しだけ、ビビットさが欲しい。悩める30代。相反する価値観の板挟み。下からは守りに入った、上からは見通しが甘いと言われ……。
|
||||
|
||||
最終的に、夕暮れまでたっぷり時間を溶かして選んだのは[everforest-nvim](https://github.com/neanias/everforest-nvim)だ。色合いが緑に寄っているおかげで暖色系ながらも相応のビビットさを兼ね備えている。実は、本稿もこのテーマを適用してしたためている。文字が暗い生成りみたいな色で少々退屈だがそのぶん疲れにくい感じがする。
|
||||
|
||||
かくして目と脳の相反する立場を御しつつ、30代サラリーマンのカラースキーム選びが完了した。と言いつつも、前のカラースキームとgruvboxも一応インストールしておいてショートカットですぐ切り替えられるようにしておく。この玉虫色の立ち回りこそが魑魅魍魎が跋扈する社会で生き残る秘訣ってわけよ。
|
30
content/post/目と脳が一致しない三十路のカラースキーム探し.md
Normal file
30
content/post/目と脳が一致しない三十路のカラースキーム探し.md
Normal file
|
@ -0,0 +1,30 @@
|
|||
---
|
||||
title: "目と脳が一致しない三十路のカラースキーム探し"
|
||||
date: 2024-10-23T22:00:20+09:00
|
||||
draft: false
|
||||
tags: ["tech"]
|
||||
---
|
||||
|
||||
目が疲れてメガ疲れた。およそ3年半前、[Monokaiの輝きに眼球が敗北して他のカラースキームに乗り換えた](https://riq0h.jp/2021/03/30/110927/)のは未だ僕にとって記憶に新しい。あの後、実は乱視が回復していたり眼鏡を買い替えて視界が良くなったりなどの僥倖に恵まれたものの、やはり寄る年波には勝てないというのが正直な感想だ。
|
||||
|
||||
服とか道具とかにビビットな配色を選ぶのは一向に差し障りがない。僕の水筒はピンクだし、弁当箱もピンクだし、布鞄の一つはオレンジだ。これらは時々しか目に入らないから脳の欲求が常に優先される。しかし、カラースキームだとそうはいかない。
|
||||
|
||||
なにせ毎日最低8時間、色付けされた文字列を見つめ続けなければならないのだ。モチベが保てるのはせいぜい昼過ぎまでが関の山。夕暮れ時には気を抜いた目ん玉にマゼンタやらオレンジレッドやらの光線が容赦なく突き刺さる。3年半前にはアラサーとか言って茶を濁していた僕も、気がつけば三十路の世界に堂々入場を果たしていた。
|
||||
|
||||
となると、再びカラースキームを刷新せしめるのはまことにシリアスな急務と言える。さっそく勤務時間にもかかわらず[vimcolorschemes.com](https://vimcolorschemes.com/i/trending)を眺めていたらあっという間に時間が溶けた。なにしろ、ただぱっと見の印象が合っていれば良いわけではない。
|
||||
|
||||
僕の場合、脳の評価が高いものは大抵目に合っていない。知覚的にビビットな色合いを好みすぎているがために、疲れきってからようやく眼球経由でクレームが入る。遺憾ながら精神は肉体の牢獄である。肉体という名の衆議院に可決された法案は、われわれ精神が属する参議院には決して覆せないのだ。
|
||||
|
||||
Vim環境においては、そのカラースキームが各プラグインに正しく対応しているのかも極めて重要となる。特にTree-sitterと連携できていないと配色がだいぶ物足りない。他にもあれやこれやと数え切れないほど多くの対応すべきプラグインがあり、どれか一つでも満たしていなければ、どこかのタイミングで発色がおかしくなってしまう。今時のカラースキーム製作者の苦労ときたら計り知れない。
|
||||
|
||||
本気で移行するならターミナルやデスクトップ環境の配色もぼちぼち合わせなければならない。こういう時にやたらカスタマイズ性の高い実装系を運用していると、変えようと思ったらいくらでも変えられるだけにセルフでハードルが上がっていく。時には参議院の意見に圧される状況もなくはない。
|
||||
|
||||
さて、以上を踏まえてまず真っ先に思いつくのはかの有名な[gruvbox](https://github.com/sainnhe/gruvbox-material)だ。オリジナルよりmeterialの方が落ち着いていて個人的には好ましい。暖色系の筆頭ゆえ、ありとあらゆるソフトウェアに対応している。その気になればシステム丸ごとをgruvbox風に統一するのも不可能ではない。
|
||||
|
||||
久しぶりにこのカラースキームを試用してみて驚いたのは、こうした色調に昔ほど拒絶感がなくなったことだ。なんなら一周回ってノーブルにさえ見える。とはいえ、しかし、いざ使ってみると僕にはまだ若干早すぎる感じが否めない。もうほんの少しだけ、明るさが欲しい。悩める三十路。相反する価値観の板挟みだ。じきに下からは守りに入った、上からは見通しが甘いと言われ……。
|
||||
|
||||
最終的に、終業までたっぷり時間を溶かして選んだのは[everforest-nvim](https://github.com/neanias/everforest-nvim)だった。Luaで書かれている方。色合いが緑に寄っているおかげで暖色系ながらも一定の清涼感を兼ね備えている。実は、本稿もこのカラースキームを適用してしたためている。文字が暗い生成りみたいな色で少々地味だがそのぶん疲れにくい気がする。
|
||||
|
||||
![](/img/345.gif)
|
||||
|
||||
かくして目と脳の立場を体よく御しつつ、三十路サラリーマンのカラースキーム選びが完了した。などと言いつつも、前のカラースキームとgruvboxも一応インストールしておいて常時切り替えられるようにしておく。この玉虫色の立ち回りこそが厳しい社会で生き残る秘訣ってわけよ。
|
BIN
themes/qiss/static/img/345.gif
Normal file
BIN
themes/qiss/static/img/345.gif
Normal file
Binary file not shown.
After Width: | Height: | Size: 4.3 MiB |
Loading…
Reference in a new issue