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Rikuoh Tsujitani 2024-04-03 20:35:08 +09:00
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Signed by: riq0h
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@ -23,7 +23,7 @@ tags: ['diary']
「合同誌、出たら俺にも一部くれよ」彼は言う。僕は即答する。「嫌だよ」頭の中では余分に一部もらう算段がついている。「ネットで変な感想を書いたらさすがに怒るからな」「書かねえよ。そもそもどこに書くんだよ」「ツイッ……Xとかさあ」「アカウントどっかいっちまったし」「そういえばそうだった」彼のXアカウントは10年前を最後に更新が止まっている。Facebookに仕事関係の付き合い、Instagramにご飯と夜景の写真を上げる以外にはSNS上で誰とも交流を持っていない。
そして、僕が『ツイッター』と言いかけたのをきっちり拾い上げて「XでもTwitterでもどっちでもいいけどわざわざ言い直すやつらって自主規制」と、いつものおちょくりが始まる。僕がSNSで知り合った人々はきっと彼を嫌いになるまでに5分とかからないだろう。生まれついての水と油だ。誠に遺憾ながら僕たちは油の方に違いない。ヌトヌトヌメヌメしていて、火をつけるとよく燃える。
そして、僕が『ツイッター』と言いかけたのをしっかり拾い上げて「XでもTwitterでもどっちでもいいけどわざわざ言い直すやつらって自主規制」と、いつものおちょくりが始まる。僕がSNSで知り合った人々はきっと彼を嫌いになるまでに5分とかからないだろう。生まれついての水と油だ。誠に遺憾ながら僕たちは油の方に違いない。ヌトヌトヌメヌメしていて、火をつけるとよく燃える。
そんな彼にも、意図しておちょくらない相手が少なからずいた。もちろん会社の上司や取引先相手にそういう真似はまずしないだろうし、彼の店員に対する細やかな気遣いにはこうして飲食を共にするたびに深く感心させられている。それとはまったく別に、当時、彼はおちょくろうと思えばおちょくれるのに、あえてそうしない時があった。