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Rikuoh Tsujitani 2024-03-10 21:09:04 +09:00
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Signed by: riq0h
GPG key ID: 010F09DEA298C717

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@ -11,7 +11,7 @@ tags: ['essay','food']
だが僕はそれ以外ではロハスどもと肩を組んで仲良く並走している。毎日食べる弁当は脂身の少ないタンパク質と歯ごたえのある根菜が中心で、わざわざ作り置きしている。毎日、カロリーと栄養素を勘案してあすけんの女にまずまずの得点をもらっている。一日の終わりには輸入もののマルチビタミン剤も飲んでいる。
そしてなにより、極めつけは主食だ。僕は麦と雑穀を混ぜた名称不明の米を食べている。実際、これをなんて呼べばいいのか分からない。ともかく、家で白米のみを食べる機会はまずない。なぜなら白米の栄養素は乏しい。純粋なカロリー源である。日がな一日中、鍬を、ツルハシを、上げ下ろししている農夫や炭鉱夫の身を助けても、机の前で指先を駆動させているだけの我々には過ぎた代物でしかない。
そしてなにより、極めつけは主食だ。僕は麦と雑穀を混ぜた名称不明の米を食べている。実際、これをなんて呼べばいいのか分からない。ともかく、家で白米のみを食べる機会はまずない。なぜなら白米はすさまじく純粋なカロリー源である。日がな一日中、鍬を、ツルハシを、上げ下ろししている農夫や炭鉱夫の身を助けても、机の前で指先を駆動させているだけの我々には過ぎた代物でしかない。
二郎や揚げ物もそういう意味では同じ――しかし、これには強い娯楽性がある。元より健康を代価に一時の快楽を追求するものに対して、主食とは文字通り主とする食であり我々の肉体を象る主要な要素と言える。ならば快楽は快楽、栄養は栄養として普段は分別を働かせた方が効率的に違いない。そうすれば、我々はより持続的に快楽を追求できる。