diff --git a/content/post/生地探しの旅.md b/content/post/生地探しの旅.md index cd8dc70..3566c7c 100644 --- a/content/post/生地探しの旅.md +++ b/content/post/生地探しの旅.md @@ -11,7 +11,7 @@ tags: ["diary"] であれば、服飾の関心もいずれ面倒くさそうな方向に進むのは当然の帰結であった。これまでの人生でスーツを着る機会があまりなかったために発見が遅れていただけに過ぎない。その上で、どうせ面倒くさい服を着るからにはもちろん素材も面倒くさいものを選びたい。ポリウレタンやナイロンなどの機能性素材を避けてあえてウール100%を選ぶ。 -しかし合成皮革を本革に替えるのとは異なり、日本の気候においてこの選択は非常に困難を伴う。現代の日本に四季があるなどというのは完全なフェイクニュースであり、実質的にはまあまあ暑い夏と、殺人的に暑い夏、そして短い冬しかない。北国では単純にこれが逆転する。どっちに転んでも天然素材には嬉しくない。夏の前には雨季があり、夏の後には台風がやってくる。 +しかし合成皮革を本革に替えるのとは異なり、我が国の気候においてこの選択は非常に困難を伴う。現代の日本に四季があるなどというのは完全なフェイクニュースであり、実質的にはまあまあ暑い夏と、殺人的に暑い夏、そして短い冬しかない。北国では単純にこれが逆転する。どっちに転んでも天然素材には嬉しくない。夏の前には雨季があり、夏の後には台風がやってくる。 このような過酷極まる条件下にあって、ウール100%の服を着続けるのはたいへん辛い。学生の頃は見るからに暑苦しそうなスーツ姿で街角を往来しているサラリーマンを目に留めては、よくあんな格好をしていられるものだと訝しんでいたが、まさか十数年余が経って自ら進んで企んでいようとは思わなんだ。人生とはまことに変化の連続である。